先日、相続対策の相談で来社されたお父さん。先祖代々から相続した不動産が市内数ヶ所にあり、約10年前に相続税対策としてアパート経営を始められたそうです。「空き地のままでいるより、借金をしてアパートを建てたほうが、定期的な収入もはいるし、相続税が安くなる。」そんな営業トークにのせられ、賃貸経営を始めたそうですが、その借金の契約書を確認したらなんと！「団信付き」となっているではありませんか。
この「団信」とは、団体信用生命保険というもので、返済期間中に万が一のことがあったら、残りの借金は保険で肩代わりします、という生命保険のこと。つまり、相続税対策のつもりでアパートを建て借金をしたはずが、ほとんど対策になっていなかった、という状況でした。
相続対策を検討する際には税金や法律などの専門家を交えたり、その後も定期的な見直しが必要だと改めて感じさせられた出来事でした。